プリント基板チェック用ルーペ比較テスト

プリント基板(PCB)や部品の実装やハンダ付けの確認に実体顕微鏡以外にルーペを使うことも多い。
部品の端子などを斜めから見たり光にかざしてチェックすることもあるからだ。
チップ部品の割れやパターン切れ、表面汚れや電蝕等を調べるには倍率より解像度が重要である。
だが、それ用に倍率5〜7倍(5〜7X)くらいのルーペを次の条件で探してもなかなか適当なのが見つからない。
結局、アクロマートレンズで手作りしたものを主に愛用しているが、 他のルーペとの比較の為にまとめてみた。
天体望遠鏡のアイピースも検討したが大きさや結像位置の問題で適当なものが見つからなかった。
基板の画像は、各ルーペ越しに Canon のコンパクト・デジタルカメラ PowerShot S90 または S95 で撮影したものである。
宝石鑑定用ルーペのようなデジタルカメラと組み合わせては使いにくいルーペの一部では基板の画像を省略している。
基板はわざとフラックスが残っているままでデスクライトと室内照明だけで撮影している。
2.25x
Original
Stand loupe
52 mm Achromatic
achromato+s90.jpg アクロマートレンズで手作りしたスタンドルーペ。
低倍率のアクロマートは明るくクリアだが細部のチェックには不向き。
ワーク距離が長く両手が空くので作業用に適している。
片面マルチAR(Anti-reflection, 反射防止)コーティングだがもう片面の反射が気になる。
4x
HORSEMAN
PRECISION LUPE 4X
(PEAK No.1990)
30 mm Anastigmat
定価(税込) 19,950円
peak_1990+s90.jpg PEAK が OEM の Horseman の4倍アナスチグマットルーペ
マイクロフィルムやポジ原稿用の定番中の定番。
歪も色収差も無く視界も広く明るくてフォトルーペとしては申し分ないが、
反射照明で見るには採光が悪くプリント基板のチェックには適さない。
対物レンズが邪魔で部品実装済みの基板のチェックには適さない。
ルーペを浮かして使うにはでかくて相当重い(271g)。
大きすぎて、斜めからの観察はほとんど出来ない。
4x
Kenko
48 mm
価格不明
kenko_4x+s90.jpg ケンコーの4倍フォトルーペ
視野は広く明るく採光も良い。
相当アイポイントが高いので目を離しても見やすい。
糸巻歪みは大きく色収差もあまり良くない。
中心部の解像度は高いが周辺の解像度は低い。
ルーペを浮かして使うには相当重い(300g)。
スカートを外せば多少軽くなる(243g)がそれでも重い。
グリップは良く、滑べりにくい。
金属部品が使われているので回路動作中に使う場合には注意が必要。
finetune original

5x28 mm
Original
loupe
2群4枚 Plössl
orig_5x+s90.jpg マルチARコーティングのアクロマートレンズで手作りしたルーペ。
軽く(27g)て視野が広く明るくて色収差も少なく解像度も高い。
お気に入りのツールの一つ。

その他のテストショット
5.5x
Fujifilm
FUJICOLOR 5.5X PROFESSIONAL LUPE
2群3枚
定価(税込) 19,950円
fujifilm-5_5x+s90.jpg フジフィルムの 5.5倍フォトルーペ。
実用視野は50 mm以上と広いが反射照明で見るには採光が悪くてやや暗い。 マルチARコーティングのおかげでコントラストは高い。 照明を明るくすると内面反射やスカートの映り込みが気になる。 透過照明にはともかく、反射照明で使うには不向き。 歪みや色収差が気になる。解像度ももう少し欲しい。 視度調整範囲は広い(16 mm)。 スカートと対物レンズが邪魔でプリント基板のチェックには適さない。 長時間ルーペを浮かして使うには相当重く(217.5g)、 グリップは滑べり易くて手で持って使うのには適さない。 スカート端が金属なので誤って基板や部品や回路を壊す危険がある。 金属部品が使われているので回路動作中に使う場合には注意が必要。
6x
Kenko
PRO-ONE loupe 6X
24 mm 2群3枚
定価(税込) 8,000円
orig_5x+s90.jpg ケンコーの6倍フォトルーペ。
視野が広く(44 mm)明るくて歪みも色収差も少なくて相当良い。 解像度も十分だが欲を言えばもう少し欲しい気がする。 コントラストも十分だが欲を言えばマルチARコーティングが欲しい。 スカートは取り外せないが視度調整範囲が広く(13 mm)、 縮めれば少しだけ斜めからの観察も可能。 横から照明を使った時のスカートの拡散効果は良くギラつかず影の少ない観察ができる。 スカート端は軟質なので誤って基板や部品を傷つけにくい。 スカート端のラバーのおかげで滑べりにくくて使いやすい。ラバーは取り外せる。 長時間ルーペを浮かして使うにはちょっと重い(100g)。 金属部品が使われているので回路動作中に使う場合には注意が必要。
gold prize

7x (FL = 35.71 mm)
BelOMO
Viewing Loupe LP-3-7x
22 mm 1群3枚 Steinheil
定価(税別) $39.99
not available Carl Zeiss AG との技術提携で生まれたベラルーシのBelOMO製ルーペ。
22 mmの大型レンズで明るく、両面単層ARコーティングのおかげで明るく高コントラスト。 約28 mmの全視野に対して実用視野は21 mm程度。中央の 10 mmは抜群の高解像度。 色収差も少なく中央の 10 mmくらいはわからないくらいで金属エッジにも色が乗らず、 エッジのシャープさは BelOMO LP-3-10x と同様特筆に値する。 ただコーティングのせいか微かにライラック色がかって見える。 アイポイントは比較的広く見やすい。 わりと軽く(37.5g)て長時間の使用にも疲れない。 30°以下の浅い角度から観察できる。 ABSと思しき鏡胴は非導電性で、カバーの黒色の粉体塗装は丈夫だが中身は鉄製なので 回路動作中に使う場合には注意が必要。 光学性能には関係ないがネジがすぐ緩むので金属ワッシャはナイロンワッシャ(PA6/t0.5-d3.2-D8)に交換するのが良い。
bronze prize

6.25x (←FL = 40 mm)
Edmund Optics
TECHSPEC® 7X Mounted Magnifier #38-452
22.2 mm Hastings Triplet
定価(税別) 9,000円
Edmund optics triplet 7x eo7x+s95.jpg エドモンド・オプティクス自社デザイン・自社製造品。
両面単層ARコーティングのおかげで明るく高コントラスト。 中心から中程までは高解像度。 約30 mmの全視野に対して実用視野は20 mm程度。実用視野の外まで色収差は良好。 重くはないけど軽くもなく(60g)、長時間の使用にはやや重く感じられる。 倍率とレンズ径の割に鏡胴がコンパクトで 30°以下の浅い角度から観察できる。 黒色の表面処理は非導電性だが鏡胴とカバーは金属製なので 回路動作中に使う場合には注意が必要。
silver prize

6.25x (←FL = 40 mm)
Edmund Optics
6X Pocket Comparator #55-148 (or #30-325 w/Reticle #30-323)
23.5 mm Hastings Triplet
定価(税別) 16,000円 (22,300円)
Edmund optics triplet 7x not available エドモンド・オプティクス自社デザイン・自社製造品。
両面単層ARコーティングのおかげで明るく高コントラスト。実用視野の外まで色収差は良好。 中心から中程までは高解像度。約25.4 mmの全視野に対して実用視野は20 mm程度。 わりあい軽量(44.5g) 倍率とレンズ径の割に鏡胴がコンパクトで 30°以下の浅い角度から観察できる。
スカートごとレチクルを外した方がコントラストはもちろん高くなるし軽く(30.6g)なるし全視野も約28 mmに広がる。
7x
Carton
SCALE LOUPE 7x
(Carton No.M1252)
25 mm 4群4枚
定価(税込) 5,775円
carton-scale-7x-M1252 carton_m1252-flaw カートンのスケールルーペ。中国製。
8x
堀内カラー
8Xルーペ 透明タイプ
(PEAK No.2018)
対物レンズがプラスチック
2群3枚
定価(税込) 3,675円
peak_2018+s90.jpg PEAK が OEM の堀内カラーの8倍フォトルーペ。
周辺が歪み、解像度が低く色収差が大きく疲れる。
接眼側のアクロマートレンズを対物側のプラスチックレンズが台無しにしてる。
視度調整は可能だが調整範囲が狭くガタつく。
プリント基板チェックに使うにはスカートが外せないのが最大の難点。
10x
ノーブランド(Generic)
CARSON 10X
プラスチックレンズ
2群2枚 Ramsden
価格不明
fake+s90.jpg 中国製ノーブランド品。
歪んで中央部しかはっきり見えず色収差も酷い。
10x
Carton
トリプレット R7525
20.5 mm 1群3枚 Steinheil
解像度 ≥ 64 [line/ mm]
定価(税別) 5,900円
not available 大型の検査用ルーペ。中国製。
20.5 mmの大きいレンズで明るい。 約24 mmの全視野に対して実用視野は9 mm程度。 中央の4 mmくらいは色収差も悪くなく十分高解像度。 中央の2 mmくらいは結構高解像度。 周辺の歪みや色収差は Cullinan PRO (R2450) より少ない。 重くはないけど軽くもなく(54g)、長時間の使用にはやや重く感じられる。 45°以下の浅い角度から観察できる。 黒色の表面処理は非導電性だが、ボディーはアルミダイキャストなので回路動作中に使う場合には注意が必要。 レンズのコバを黒色塗装してやると迷光が減って見やすくなる。
bronze prize

10x
Peak
SCALE LOUPE 10x
(Peak No.1983)
32 mm 2群4枚 Plössl
定価(税込) 9,020円
peak-scale-10x-1983 peak_1983+s90 PEAK の10倍スケールルーペ。
視野は広いが糸巻歪みが大きく色収差も良くない。
中心部の解像度は高いが周辺の解像度は低い。
スケールを外せばプリント基板チェック用に使える。
長時間ルーペを浮かして使うにはやや重い(71.5g)。
金属部品が使われているので回路動作中に使う場合には注意が必要。
silver prize

10x
Carton
SCALE LOUPE 10X
(Carton No.M1262)
24 mm 3群4枚
定価(税込) 8,400円
carton_m1262+s90.jpg カートンのスケールルーペ。中国製。
約32 mmの全視野に対して実用視野も20 mm程度と広く歪みも少ない。 色収差も少なく解像度も高い。 明るさとコントラストはトリプレット10Xのルーペに負けるが スケールを外せばプリント基板チェック用には相当良い。 長時間ルーペを浮かして使うにはやや重い(68.5g)。
金属部品が使われているので回路動作中に使う場合には注意が必要。
gold prize

8.9x (←FL = 28 mm)
BelOMO
Viewing Loupe LP-3-10x
21 mm 1群3枚 Steinheil
定価(税別) $39.99
BelOMO LP-3-10x Carl Zeiss AG との技術提携で生まれたベラルーシのBelOMO製ルーペ。
21 mmの大型レンズで明るく、両面マルチARコーティングが優れていて 10xルーペの中で一二を争う高コントラスト。 約18 mmの全視野に対して実用視野は11 mm程度。中央の 5 mmは抜群の高解像度。 但し倍率は8.9倍とこのカテゴリではやや低め。 色収差も少なく中央の 5 mmくらいはわからないくらいで金属エッジにも色が乗らず、 エッジのシャープさは Nikon 10x と同様特筆に値する。 ただコーティングのせいか微かに黄色がかって見える。 アイポイントは比較的広く見やすい。 わりと軽く(40g)て長時間の使用にもあまり疲れない。 45°以下の浅い角度から観察できる。 ABSと思しき鏡胴は非導電性で、カバーの黒色の粉体塗装は丈夫だが中身は鉄製なので 回路動作中に使う場合には注意が必要。 コーティングむらとかレンズの貼り合わせや筐体加工に多少の当たり外れはある。 ネジがすぐ緩むので金属ワッシャはナイロンワッシャ(PA6/t0.5-d3.2-D8)に交換するのが良い。 ついでにレンズのコバ面をつや消し黒色塗装してやると迷光が減ってコントラストが良くなる。 その他のテストショット
finetune original

8.9x (←FL = 28 mm)
BelOMO 10x triplet with LED flash
21 mm 1群3枚 Steinheil
not available 新潟精機の台湾製 LEDルーペ LFL-15 を、レンズを BelOMO LP3-10x の トリプレットに換装し、 LED を2個に改造したもの。
10x
Carton
ダイヤモンドルーペ R235G
16 mm 1群3枚 Steinheil
解像度 ≥ 64 [line/ mm]
定価(税別) 6,500円
not available ポピュラーなダイヤモンドルーペのひとつ。日本製。
16 mmのレンズで明るい。中心部は十分高解像度。 周辺の歪みや色収差は Cullinan PRO (R2450) より少なく、色収差はほとんど気にならない。
約20 mmの全視野に対して実用視野は11 mm程度。 軽く(34g)て長時間の使用にもあまり疲れない。 ARコーティングが無い分だけややコントラストは劣るものの 色味がまるで無いので色関係のチェックには最適。 小型なので10倍の高倍率にもかかわらず30°以下の浅い角度から観察できる。 黒色のラバーは非導電性だが ボディーはアルミダイキャストなので回路動作中に使う場合には注意が必要。
10x
Carton
Cullinan PRO (R2450)
18 mm 1群3枚 Steinheil
解像度 ≥ 67 [line/ mm]
定価(税別) 12,000円
carton_r2450+s90.jpg インクルージョン観察に特化しているとも言えるダイヤモンドルーペの最高級品の一つ。日本製。
大きめのレンズで明るく中央の2.5 mmくらいは高解像度なので気になる箇所のチェックには良い。 わりあい軽く(40g)て長時間の使用にもあまり疲れない。
ARコーティングが無い分だけややコントラストは劣るものの 色味がまるで無いので色関係のチェックには最適。 周辺の歪みや色収差はやや大きく約18 mmの全視野に対して実用視野は11 mm程度。 小型なので10倍の高倍率にもかかわらず30°以下の浅い角度から観察できる。 とはいえ鏡胴の出っ張りは観察を妨げる無用の長物で、視野外の対象物と接触の恐れもあって気も使うし邪魔なだけ。 黒色の表面処理は非導電性だがボディーはアルミダイキャストなので回路動作中に使う場合には注意が必要。
silver prize

10x (FL = 25 mm)
Edmund Optics
TECHSPEC® 10X Mounted Magnifier #30-344
15 mm Hastings Triplet
定価(税別) 9,000円
Edmund optics triplet 10x not available エドモンド・オプティクス自社デザイン・自社製造品。
両面単層ARコーティングのおかげで明るく高コントラスト。 約15 mmの全視野に対して実用視野は8 mm程度。中央の3 mmくらいはかなり高解像度。 実用視野の外の色収差はあまり良くない。 軽く(32.5g)て長時間の使用にもあまり疲れない。 小型なので10倍の高倍率にもかかわらず30°以下の浅い角度から観察できる。 黒色の表面処理は非導電性だが鏡胴とカバーは金属製なので 回路動作中に使う場合には注意が必要。
gold prize

10x
Nikon
宝石鑑定用ルーペ10X
13 mm 1群3枚 Steinheil
解像度 ≥ 63 [line/ mm]
定価(税込) 9,240円
nikon-triplet+s95.jpg ニコンフェロー 田中正司さんの設計による宝石鑑定用ルーペの逸品。日本製。 軽く(12g)明るくて広範囲に解像度も高く歪曲収差も少ない。 アイポイントも比較的広く長時間の使用にも疲れない。 色収差はダイヤモンドルーペの中で群を抜いて少なく金属エッジにも色が乗らず、エッジの シャープさは特筆に値する。 約15 mmの全視野に対して実用視野は11 mm程度。中央の6 mmはかなり高解像度。 ARコーティングが無い分だけややコントラストは劣るものの 色味がまるで無いので色関係のチェックには最適。 小型なので10倍の高倍率にもかかわらず30°以下の浅い角度から観察できる。 ひも通し穴とエンブレム部分は導電性があるが、繰り出したレンズ側には金属部分がなく 鏡胴はプラスチックなので誤って回路基板等に接触しても互いにダメージが少ない ので安心して使える。 収納ケースは密閉性が高く埃が入りにくい。
22x
PEAK
LUPE 22x
(PEAK No.1964)
12.7 mm 3群4枚
価格不明
peak_1964+s90.jpg PEAK No.1964 の旧型。
中央部の解像度はまぁまぁ良いが周辺の歪や色収差があまり良くない。
また倍率が高過ぎで被写界深度も浅く実装部品のハンダ付けのチェック等はし辛い。
軽さは良い(17.5g)ものの、照明が入りにくくどうしても暗くなってしまい見にくくて疲れる。
金属部品が使われているので回路動作中に使う場合には注意が必要。
1.0x20
Nikon
実体顕微鏡 SMZ-1
対物レンズ 0.7〜3×, 接眼 20×
価格不明
Nikon SMZ-1 Nikon-SMZ-1+s90.jpg 番外で Nikon の実体顕微鏡のエントリーモデル(廃品種)。
やはり立体視できるのは観察しやすく嬉しい。
ポロミラーのせいか視野はやや暗いので照明が必須。
普通のルーペに比べるとアイポイントが狭くブラックアウトしやすい。
ズーム倍率を変えるとフォーカスがずれる。
ワーク距離が長く両手が空くので作業用に適している。
ズーム倍率によって解像度や色収差が変わる*note1
視野周辺で歪みと色収差がやや大きく気になる*note1
*note1 : これらの問題は対物補助レンズ AL7 (0.7×)の影響が大きかった。
AL7 付きでは解像度もコントラストも明るさも悪化するためワーキングディスタンス等での必要性が無ければ付けない方が良い。


(試した中での) 結論
プラスチックレンズを使用しているものは使いものにならない。
スカートの採光部が短いものは反射照明では使いにくい。
ARコートが無いものはハンダからの反射のフレアやゴーストが煩わしい
大きめの繰り出しルーペは手軽で便利。

基板の全体チェックなら歪みも少なく明るく広くクリアな視界の Kenko PRO-ONE ルーペ 6X が第一候補。[製造終了]
回路の部分チェックなら軽くて明るく高コントラスト高解像度で斜めからの観察もしやすい BelOMO LP-3-7x が良い。黒色の粉体塗装もまた無骨で良い :-)[購入困難]
基板の概略チェックには、明るく高コントラストで高解像度で視野も広い Edmund #55-148 6X Pocket Comparator 一択になってしまった気がする。
もっと細かい確認が必要ならば高解像度でクリアな Nikon 10X Triplet が良い。軽くて高品質、いつでも持ち歩いていたい。
造りはともかくサイズの割に軽く、広視野高解像度高コントラストな BelOMO LP-3-10x もまた普段使いに凄く良い。[購入困難]
視野が広く高解像度で寸法確認まで考えると Carton SCALE LOUPE 10X (No.1262) が良い。だが中国製というところに品質管理の点で一抹の不安が残る。

【補足】検査でなくて作業用の低倍率(×3.5くらい)のだと、Optas の双眼ルーペ BMX-35 がコストパフォーマンス的に良い感じです。[製造終了]
[May. 21 2014] 更新
[Aug. 9 2015] 更新
BelOMO LP-3 と Nikon 10X Tripplet 金銀甲乙付けがたい。
実のところここ数年は電子回路には BelOMO を使うことが多く、宝石やルースを買う時には Nikon を使っていた。
ということで、「プリント基板チェック用」としては BelOMO LP-3 を推したいのだが、 BelOMO LP-3 を1ダース程輸入してみて、レンズの貼りあわせの良くないものが2つ、鏡胴の加工が良くないものが2つ、 ARコーティング有りの鏡胴がプラスチックのバージョンとARコーティング無しの鏡胴が金属のバージョンがあって、 またベラルーシの郵便局や税関の不安定さもあって商品のロストや長期の配達遅延もあった。 アメリカ合衆国のカリフォルニアの代理店経由で買ったものは配達も早く安心できた。 メカニカルな作りは酷いのにレンズの光学性能は秀逸、品質管理で当たり外れがあるので万人向きじゃない。
[Feb. 29 2024] 更新
Edmund Optics, 7X Mounted Magnifier #38-452 の評価を訂正…でもこれも、10X の #30-344 も廃品種になってた。
Kenko, PRO-ONE loupe 6X もディスコンになって久しい。
BelOMO のルーペも 2022年のロシアのウクライナ侵略から入手できなくなった。
Bausch+Lomb 816168-38 mm Hastings Triplet Magnifiers も売ってない。
6X の現行品だと Edmund 6X pocket comparator #30-325 のスカートを外して使うのがかなり良いけど為替の影響もあってとても高価(17,600円(税込み))だ。
光学部品だと THORLABS の TRH254-040-A-ML Hastings Achromatic Triplet も気になるが高価(16,785円(税込み))だし個人では買い難い。
使い勝手の良い低倍率のルーペに選択の余地がない。
[Mar. 25 2024] 更新

SEE ALSO

繰り出しルーペの使い方

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