小麦粉!


警告! 良い子のみなさんは、決してまねしねいでね!

或る日、突然、ホットケーキが食べたくなった。小麦粉他を用意して、作り始めた。
適当に下ごしらえして、焼き上がったホットケーキは、だまだまだらけでとてもまずかった。

えぇ〜い!こうしてやるぅ〜!
小麦粉をとことんふるいにかけて、きめ細かなパウダーを作った。
そしてその時、どこかで悪魔の囁きに似た声が聞こえたような気がした。
きめ細かい小麦粉…表面積がとっても大きい…反応しやすいよな…
近くにあったストローを、きめ細かくなった小麦粉に、さくっと、差して、1cc程取り出し、 火のついたガスコンロの水平下に頭をかくし、おもむろに、そのストローを炎の上に向かって、ぷっと吹いた。
ばふぅぅ!
みごとに、粉塵爆発を起こした。
うーん。おっかない。でも、所詮小麦粉と空気だよなー。
純炭素と酸素だと、なにが起こるんだろうな〜。
なんか、当初の目的を忘れている。悪魔の囁きはつづく。
消炭を作った。粉々に砕いた。
そして、なぜだか、ここには、オキシドールの親玉みたいなとっても濃い過酸化水素水がある…。 まだ、暖かく燻っている消炭に、ビーカー一杯の過酸化水素水…。
いっちゃえ〜!
どかぁぁぁん!
ぐあぁぁぁっ!
世の中には、思い付いてもやってはいけない事があるんだと再確認した。


© 2000 Takayuki HOSODA.
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