AND OR の意味
全ての論理式は、AND-OR の積和形式で表現できます。
Y = ((A & B) #(C & D))
のように AND による積を OR で足した形式を
積和形式
と呼びます。
このような形式で OR の数をを最小にすることを(通常は)
論理圧縮
と呼びます。
ところで、ここで、
D = !B
とすると、
Y = ((A & B) #(C & !B))
ですが、これは、B によって A, C の何れかを選択出力する セレクタと呼ばれます。 TTL や PLD の内部回路や、ROM も積和をもとに構成されて います。TTL IC の基本素子が、74LS00 のような NAND 回路 である事の理由の一つは、NAND 2段で、AND-OR 回路が構成 できることです。先程のド・モルガンの定理を思い出して見ましょう。 2段重ねの NANDは 負論理出力の AND を負論理入力の OR で 受けると考えられますので、
=
Y = !(!(A & B) & !(C & D)) = ( (A & B) # (C & D))
のように、
NAND-NAND で 積和を構成
することができます。
NAND-NAND が TTL 回路で使われることはまれですが、大規模プログラマブル論理デバイスでは、NAND-NAND ロジックによって(構成される AND-OR を利用して)大規模な論理を合成することが行われています。
© 2000 Takayuki HOSODA.