- 音程で、約 100 Ω 〜 10 MΩ の違いがわかります
- 音程の下がる時間で 1 μF 〜 100 μF のキャパシタの違いがわかります
- 導通に対して即座に音が出るため多ピン中の違いも素早く判別できます
- Si 接合ダイオードの順方向ではほとんど電流が流れないため実装回路中で使用可能です
- SiSB ダイオードの順方向では部品により流れる電流が異なるため音で違いがわかります
- 導電スポンジの導電性などの確認もできます
- 低測定電流 5 μA 以下(Rs ≤ 10 Ω, 常温)で被測定回路に悪影響を与えにくいです
- 低測定電圧 300 mV 以下(Rs ≤ 10 MΩ, 常温) で被測定回路に悪影響を与えにくいです
- 高信頼、低消費電流で電源スイッチなしで長期間に渡って即座に使用できます
短絡、MLCC、抵抗、ダイオード、タンタルコンデンサ、導電性プラスチック等の音の違いの例です
■ 電池は+−を逆に入れない
■ 端子間に 5 V を超える電圧を加えない
🚫 守らないと破裂、発火、故障の原因となります。
fig.1 回路図
部品表 (テキスト, 2KB)
DUT(Device Under Test, 被検体)は、fig.1 中 T+, T- 間に接続されてテストされます。 R1 で決められている電流が Q1 と DUT によるワイドラー型電流源 (Widlar current source) 回路により、 DUT のコンダクタンスに合わせて Q1 のコレクタ電流に変換されます。 Q1 のコレクタ電流は C1 により積分されシュミットトリガーインバータ U1A-1 の入力電圧 CI となります。 CI 点の電圧が U1A の上昇入力閾電圧 VT- を下回ると U1A の出力が High レベルになり、 C1 は Q2, R4 により放電されます。 CI 点の電圧が U1A の下降入力閾電圧 VT+ を超えると U1A の出力が Low レベルになり C1 の放電は停止します。 この繰り返しにより、DUT のコンダクタンスに応じた周波数で U1A は発振します。 U1A の出力は U1F による反転出力と合わせて、差動信号 {NL, NH} となります。 D2 は U1A が発振動作をしているときに点灯する LED インジケータです。 差動信号は出力バッファ U1E, U1D, U1B, U1C と R5, R6, R7, R8 を経て差動出力信号 {PE-, NM} となり、 C4 で直流分を阻止した上で圧電サウンダ PZ1 を駆動します。
F0114 は低消費電流で、また待機電流も約 4 μA と電池の自己放電並に少ないため長期間に渡って電池交換が不要です。 そのため、使用する電池には自己放電が小さく液漏れを起こしにくい「10年保存可能」のように長期間の保存を謳ったアルカリマンガン電池や、 低自己放電形のニッケル水素電池が推奨されます。
単4形アルカリ乾電池 (LR03) の電池容量はおよそ 1000 mAH (@終止電圧 1.1 V)です。 アルカリ電池の自己放電を仮に 5 年で 2 割減とすると電流換算で 5 μA 程度となります。 最大待機日数は、1000 mAh / (5 + 4) μA / 24 h/day ≈ 4630 day (約 12.5 年) となります。 一方鳴動時の電流は約 1.6 mA で、一日に延べ 6 分間(0.1 h)使用した場合の推定使用可能日数は、 1000 mAh / (1.6 mA * 0.1 h + 5 μA * 24 h/day) ≈ 3570 day(約 9.7 年)となります。
低自己放電モデルの単4形ニッケル水素電池 (BK3-MCC) の電池容量はおよそ 750 mAH (@終止電圧 1.1 V)です。 ニッケル水素電池の自己放電を仮に 5 年で 3 割減とすると電流換算で 5 μA 程度となります。 最大待機日数は、750 mAh / (5 + 4) μA / 24 h/day ≈ 3470 day (約 9.5 年)、 推定使用可能日数は、750 mAh / (1.6 mA * 0.1 h + 5 μ A * 24 h/day ) ≈ 2680 day (約 7.3 年) となります。
絶対最大定格
動作温度 : -10 ~ 60 [°C] (凍結や結露の無いこと) 保存温度 : -10 ~ 80 [°C] (凍結や結露の無いこと) 電源電圧 : -0.5 ~ +6.0 [V] 入力電圧 : -6.0 ~ +6.0 [V] 推奨動作条件
動作温度 : +5 ~ +35 [°C] 相対湿度 : 45 ~ 85 [%] (結露の無いこと) 電源電圧 : +2.2 ~ +3.3[V] 入力電圧 : -0.3 ~ +0.3 [V] ブザー及び LED 表示
導通時 : ブザー鳴動と共に LED 点灯(点滅) 非導通時 : ブザー鳴動せず LED 消灯 負電圧印加時 : ブザー鳴動せず LED 点灯 電源
単4形アルカリ電池 (LR03) × 2 本 または
単4型ニッケル水素電池 (BK3-MCC) ×2本
完成品及び製作キットの提供の終了にともない解説記事を下記ページで公開しました。(Aug. 30, 2024)
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電子回路設計技術者育成講座 (1) F0114A - 音で判る導通チェッカ
http://www.finetune.co.jp/~lyuka/technote/f0114a/