コンパクト・高自由度・高信頼を実現する
 グレイコード・M系列に次ぐ第3の方式

コセット型アブソリュートエンコーダ

リニア型・ロータリー型・誤り訂正対応

特許第6083034号
細田 隆之

概要

コセット型アブソリュートエンコーダでは、 コンパクトなセンサヘッドを用いて形状の自由度や信頼性を向上させることが可能にです。

従来の技術

従来の、位置に対応した値を出力するアブソリュート型エンコーダには、 位置の変化する方向と交差する方向に符号(主にグレイコード)を並べるものや、 位置の変化する方向にシフトレジスタ系列(主にM系列)を1列設けてその部分シンボル列で位置を表すものが有ります。 これらは、ある位置を表すシンボルが1次元的配置になるため、本質的にコンパクトな位置センサを作ることが出来ませんでした。 また、グレイコードやM系列では全ポジション数が2の冪、例えば 210 = 1024 等に制限される不便がありました。

特徴

コセット型アブソリュート型エンコーダでは、位置はQ個の互いに素な数の剰余で表され、 その剰余ははQ個のシフトレジスタ系列の部分シンボル列で表されるようになっています。 そのおかげで自由度の高い、例えば 15×32 = 480 といった全ポジション数を得ることができます。 併せて位置情報の配置を準2次元的配置にできるためコンパクトな位置センサが実現可能となっています。

適用箇所

特徴の位置センサのコンパクトさは、特にシンボル列の配置される箇所の曲率が問題になるようなドラム形状のものや、
位置センサを配置する物理的自由度が少ないロボットアームや舵角センサ、カメラのズームレンズ内のようなところで有用です。
また、冗長シンボルあるいはシンボル列を追加することにより誤り検出もしくは誤り訂正が可能となるため、
高い信頼性が要求される乗り物やロボットあるいは産業機器の制御箇所等に特に適しています。

実施例

・アブソリュート・エンコーダー TWISTER9X
概要
アブソリュート・エンコーダー TWISTER9X は、コンパクトなセンサーを特徴とするコセット型絶対値エンコーダーです。
特徴 解説
TWISTER9X アブソリュート・エンコーダーは、全ポジションを互いに素な法の2つの剰余で表し、 各剰余を互いに素な周期の2つの最大長系列(M系列)符号で表します。 n ビットの線形帰還レジスタで生成される 2n-1 周期のM系列符号のビット列の連続する任意の n ビットはユニークであるため、 連続する n ビットで一つの法 2n-1 における剰余を表すことが出来ます。 M系列に0を加えた 2n 周期の伸長M系列の連続する任意の n ビットもユニークであるため、 ここで n を (4, 5) に選び、 片方を伸長M系列とすると互いに素な周期 (15, 32) 即ち互いに素な法 (15, 32) が得られて剰余系を構成することができます。
符号
TWISTER9X で使われているシンボル列の例を次に示します。
P : 0 0 0 1 1 1 1 0 1 0 1 1 0 0 1
S : 0 0 0 0 0 1 1 1 0 0 1 1 0 1 1 1 1 1 0 1 0 0 0 1 0 0 1 0 1 0 1 1

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技術資料


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