カップ焼きそば?


あのね! まねしてもいいけど美味しくないよ!

ある時、初めて「カップ焼きそば」というものを食べる羽目になった。

こんなもん、良家の子女の口にするようなものじゃないよな〜
3つの嘘の言葉だ。良家でもなければ子女でもないし、食べ物だ。
でも、軍用のレーションMREの3つの嘘の言葉よりましか。Meal Ready to Eat
かやくとソースをカップに開け、お湯を注ぎ、2分待ってお湯を捨てて、フタをあけた。
しまった!ソースってあとからかけるものだったのか!
どこかから声が聞こえる(っったく…、どこぞのお嬢じゃあるまいし…)
ぽいっと、全部生ゴミ入れに捨て、気を取り直してかわりにカップ麺を取り出す。
これなら大丈夫!食べたことも作ったこともある!お湯を注ぐだけでいい。
とぽとぽとぽっと、ポットからお湯を入れ始めたら、ぷしゅうと空気の音がして空になった。
しまった!お湯が足んねー!
さっきの、できそこないカップ焼きそばのせいで、お湯がほとんど残っていなかったのだ。
おかど違いのやつあたりを心に秘めつつ、即座に対策を考える。
…今入れたお湯の量が50ccで95℃とすると、約25℃の水を後150cc入れて麺の比熱を考えると、およそ40℃か。
約90℃で3分ということは、アウレニウスの法則により10℃で倍だから3×2は…
96分で食べれるようになるはずだ!
電子レンジで加熱するなり考えれば良さそうなものだが、変な方に考えがいってしまっている。
…ひたすら待つこと1時間半。
フタを開けたときに私が見たものは、冷たくなってぶよぶよにふやけた、カップめん…のようなものだった。
ひとくち食べてみた。
ぐえぇっ、まずい!
そっかー、待ってる間にも温度は下がるし、でんぷんがアルファ化しないからだめなんだ〜!
まっ、いいや。良家の子女が口にするようなものじゃないしね!


Note:カップ焼きそば?について M.Suzuki 氏語る。
© 2000 Takayuki HOSODA.
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